2016年 12月 04日

旅の終わりは輪行で戻る

(11月5日)
いよいよ今日で旅が終わります。
6時からお勤めがありました。この辺り四万十町は標高が大体300mほどありますので朝はとても冷えるのですが、厳寒の中のお勤めとなりました。
お勤めのあと朝食までの時間少しだけ境内を散歩してみました。
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いつもの様に自転車の無事を確認します。中に置けない時はどこかに地球ロックしておきます。
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今日の予定は10時の列車で高知まで行き、15時の飛行機で羽田に戻るというものですからゆったりとしています。8時半頃まで宿でくつろいでから、ゆっくりと駅を目指しました。
ひょっとして、と思い2人の泊まっている宿の前を廻って駅に向かうと、まさか!と思ったのですが丁度出発準備をしている2人がまだ宿の外にいました。
“やぁやぁ”と想定外の再会を喜び合い、今日の道のりを再確認しました。今日はここから70kmほど走って、第38番金剛福寺の手前で宿泊する予定です。たった4日間の事でしたが、お互いの心にとても深く暖かな思い出を作ってくれた出会いでした。後ろ髪を引かれる思いでお別れをして駅に向かいました。
9時半、駅で輪行終了。これで終わったんだという安堵感と一抹の寂しさを感じました。
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窪川の駅、高知まではここから特急で約1時間です。
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特急、空港バスと乗り継いで高知龍馬空港に着きました。何の問題もなく自転車を預けて、やれやれとお昼方々一息をつきました。
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自分達の搭乗機が来ました。久しぶりの787でした。
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途中機内でいびきをかいてしまったらしいのですが、隣席の連れ合いに注意されるまで気づきませんでした。やはりどこかそうとう疲れていたのでしょうか。
予定通りに羽田からリムジン、電車を乗りついで21時前には家に着きました。8泊9日の旅が終わりました。
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走行距離合計548.6km 総上昇量合計4,555m


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# by don-francisco | 2016-12-04 20:58 | 四国遍路2016(第2回区切打ち)
2016年 12月 04日

激坂のラストランと涙の別れに泣く(第33番、34番、36番~37番)

(11月3日)
いよいよ今回の区切打ちの最終日となりました。
朝6時起床、自転車の無事を確認します。
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こちらのお宿は自転車を置く場所が街道に面したところなので、少しだけ不安がありましたが大丈夫でした。
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第33番雪蹊寺は宿の目の前です。昨日打つ予定だったのですが、時間的に厳しかったので今日の朝一に回しました。
「人生即遍路」、種田山頭火の碑がありました。
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昨夜の宿です。
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7時に納経所が空くのを待ってお参りしました。
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7時半、2人も準備完了の様ですので出発です。
元々の予定では今日は輪行で今日は青龍寺と清瀧寺を打ってから輪行で第37番岩本寺まで行く予定にしていたのですが、2人と一緒に走るのも今日が最後なのとこれまでの行程で結構走れそうだったのとで自走で行くことにしました。
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最初は昨日の夕方来た道を戻ります。昨夜は真っ暗で分からなかったのですが、コスモスが綺麗です。
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第34番種間寺は平地にあります。ありがたや、ありがたや。
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季節外れの桜が咲いていました。
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次の青龍寺を目指します。
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県道279号線から国道56号線に出て、仁淀川を渡ります。四国では四万十川が有名ですが、仁淀川もその大きさ、清らかさで最近は評判と聞いています。
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2人がお金を降ろすというので、7-11に寄りました。海外のキャッシュカードはこちらのコンビニのATMでしか使えないのだそうですが、四国ではもともとこちらのコンビニは少なかったので探すのに少しだけ苦労しました。(今は大分増えてきた様です。)
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宇佐湾が見えてきました。こちらはジョン万次郎が漂流する航海に出た港です。青龍寺には前方の橋を渡ってゆきます。
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こちらで寄ってみたい場所がありました。それは、万次郎と一緒に船出して遭難し、数年をハワイで過ごして万次郎と一緒に帰国した伝蔵、五右衛門兄弟の墓に詣でる事です。あまり遠い様でしたら時間の事もありスキップしようかと地元の人数人に聞きましたが、知らないと言います。自分達の偉大な祖先の事も地元の人にとってはもう過去の事になってしまっている様で少しだけ寂しさを覚えました。
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宇佐大橋の上から宇佐湾を望みます。万次郎好きの自分としては心に焼き付けておきたい風景です。
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10時前に第36番青龍寺に着きました。この階段、すぐ近くの明徳義塾に留学していた高校生朝青龍が足腰を鍛えたと言われる階段です。因みに、しこ名も青龍寺からとったと聞いています。
昨日ランチの大盛りを頼んで、照れ隠しに“お相撲さんだから”と言って笑ったジョンに、“昨日あれだけ沢山ランチで食べたんだから、お相撲さんの稽古と同じにこの階段を走って登らないといけないね”と冗談で笑わせました。
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第36番青龍寺を打ちます。
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本尊は波切不動明王だそうですが、立派なお不動産が立っていました。
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次の第37番岩本寺はここから60キロ先です。秋の陽はつるべ落とし、明るいうちに着けるでしょうか。最初は浦ノ内湾の南側を通る予定だったのですが、高低差の少ない北側の道にしました。それでも結構なアップダウンがありました。
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11時、浦ノ内トンネル通過。

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入り江に臨む場所で小休止しました。ここで今日の宿を決めてない2人に同じ宿坊を予約してみる事にしましたが、生憎一杯と言う事で近くの旅館を予約しました。
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12時、須崎に到着。お昼をどうしようと考えていたところ大きなショッピングモールの中にすきやがありました。2人に聞くとすき焼きは好き、と言いますのでこちらでお昼にする事にしました。(後日、帰宅後にテレビで須崎市はB級グルメの鍋焼きラーメンが有名と聞いて、B級グルメ好きの自分としては大いに残念な気がしました。)
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そんな事も言っていられません。今日の最大の難関がこの先に待ち構えているのです。
須崎から土佐久礼に抜けるまでにはいくつかのトンネルがあります。かわうそトンネル、かわいらしいネーミングですがこの辺りで日本かわうそが最後に目撃された場所らしいです。

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角谷トンネル。
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焼坂トンネル、側道のない1000メートルはキツイものでした。
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土佐久礼を過ぎるといよいよ今日最大の難所、七子坂を登ります。
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6キロで300メートルの登りですので、平均斜度5%と考えればそれほどでもないのですが大きな荷物を抱えた2人にはさぞや厳しい事と思いながらゆっくりと登りました。
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この道路は嘗てはメインの街道でしたが、下に見える高速道路が開通してからは通る車も少なく走りやすい道となっています。
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登る事1時間、ようやく頂上に着きました。
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後は薄暗くなり始めた道を一気に下って、第37番岩本寺を目指しました。
英語の地図を探している2人に途中の道の駅で聞いてみましたが日本語の地図しかありませんでした。今日で最後になるので、餞別も兼ねて途中の補給食にと地元名産の芋ケンピをあげました。
16時過ぎに岩本寺に着きました。
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これで自分達の今回の区切打ちは一旦終了です。
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お寺の中でパスポートなど貴重品の入ったナップサックを置き忘れたというジョンに一瞬肝を冷やしましたが、すぐに見つかって胸をなでおろしました。その後は、2人を宿まで送り届けてお別れ。さよならを言うと目を潤ませるメアリーにこちらもうるうるきそうで辛かったです。しかしこれも一期一会、“いつカナダに来るんだ?”と何回も聞かれますが、“その内にね”と言って名残尽きない別れを惜しみ合いました。

岩本寺の宿坊では、遅く着いたので少し慌ただしかったのですがお風呂済ませてから夕食。同席の高齢者男子が大声で道中の事、健脚自慢の事などをわめくなかで落ち着かない気分ではありましたが、気持ちよい給仕を受けてこころ静かに頂きました。(しかし、こうしたマナー違反の高齢者男子遍路は何とかならないものでしょうか…、といつも思います。)

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夕食の後は部屋で今回の遍路の事、今日の厳しかった道中の事などを話しているうちにいつの間にか眠ってしまっていました。これで長い様で短かった今回の自転車旅も終わり、明日は窪川の駅から輪行で高知経由帰宅する日です。

走行距離83.1km 総上昇量682m

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# by don-francisco | 2016-12-04 06:37 | 四国遍路2016(第2回区切打ち)
2016年 12月 02日

感動の職人魂にピンチを救われる

(11月3日)
ビジネスホテルの一夜は静かに明けました。朝食会場は相変わらず工事関係者で一杯でしたので、自分達はコンビニで買い置きしておいたもので簡単に朝食を済ませて出発しました。今日は高知市を取り囲むように散在するお寺をいくつか回る予定です。
7時45分、第30番善楽寺に着きました。
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メアリーが見えます。二人は普段はサイクリングのスタイルで、お寺に着くと白衣、菅笠の遍路スタイルになります。
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次の札所竹林寺までは6.6km、標高120mの五台山の上にあります。
いつものようにうんうんと言いながらようやく登ってきました。展望台からの高知市の眺めが綺麗です。
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9時、第31番竹林寺に着きました。こちらは“坊さんかんざし買うをみた”の土佐節にも歌われた淳心お馬の悲恋物語で知られるお寺です。
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土佐藩主山内家の庇護を受けて立派な伽藍が立ち並んでいます。
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5重の塔もありました。
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お詣りを済ませた後は反対側に五台山を降りて、下田川に沿って進みます。途中、コスモスが綺麗に咲いている場所を通りかかりましたので足を止めました。“きれい!”とメアリーが喜んでいます。
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瑞山橋を右折して暫くすると左側に武市半平太(瑞山)の住居及びお墓の看板が見えてきます。寄ってみる事にしました。現在は別の人が住んでおられますので入る事は出来ませんが、外から覗かせて頂きました。明治維新の功労者であること、建物は当時のもので典型的な侍の住居である事などを説明するとカナダからの2人は興味深そうに見入っていました。
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10時過ぎ、第32番禅師峰寺に着きました。いつもの様に小高い山の上にあります。
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お詣りします。
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土佐湾が一望できました。
竹林寺と同様にこちらのお寺も土佐藩主山内家の庇護を受け、参勤交代で浦戸湾を出港するときには航海の安全を祈ったのだそうです。
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朝食を食べなかったのでしょうか、“おにぎりを食べても良いですか?”メアリーがおにぎりを取り出しながら聞きます。“もちろん、ゆっくりと食べて下さいね”と言って皆で綺麗な海を眺めながらまったりとしました。
(しかし、この時にはその後待ち構えているピンチの事は予想もしていませんでした。)
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10時半、第32番禅師峰寺を打ちます。
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次の第33番雪蹊寺には浦戸湾の入り口の水路を渡りますが、浦戸大橋は坂がきつい上に側道もないので自転車では渡れません。有難い事に県営の渡し舟が運行されていますので、それを使わせて頂く事にします。
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ここでジョンから重大な話が持ち上がりました。なんと自転車の後輪のスポークが折れているというのです。
さぁ、どうしましょう。正直ここは悩みどころでした。というのは、自分達もぎりぎりのスケジュールで動いています。今から自転車屋を探して、そこまで行き修理して・・・となると数時間、ひょっとしたら半日くらいはかかるのを覚悟しないといけません。一方で、彼らのここから先の道中を考えれば高知市にいる今修理しておかなければこの後は修理する場所はないでしょう。頭の中が真っ白になる気持ちでほんの一瞬だけ悩みました。しかし結論は一つ、これから修理できる自転車屋を探してあげて一緒に行くことに決めました。万一日程が遅れれば輪行をして追いつけばいいのだと、更に遅れた場合は37番をカットしてもいいのだと、そう決めたのです。

船を待っている間にスマホで自転車屋を検索、一つ目に電話しました。
“・・・というわけで、スポークの交換をして欲しいのですが。”
最初の自転車屋では修理できないとの事でしたが、親切にここなら大丈夫だろうというお店を2つほど教えて呉れました。そして、そこに電話して見ると。
“できます。”
と心強い答えが一発で帰ってきました。どのくらい時間がかかるかと聞けば、1時間もあれば大丈夫との事です。これならスケジュールにも影響しない範囲でギリギリ修理できそうです。
しかしそこまではここから10kmほどあります。往復20kmの追加になります、頑張って走らないといけません。

荷物を宿の店先に置いて空身になって、自転車屋を目指して走りに走りました。はぁはぁ、頑張って1時半頃無事にお店に着きました。
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出迎えてくれたのはさっき電話で話した人とは別の女性でした。
事情を話して、車輪を一目見るや“大丈夫です、1時間もあれば。”
やれやれ、と安心する間もなく、“あぁ、これは全部変えないとダメですね。”
ほかのスポークもダメージを受けていて、このままでは早晩また折れるのだそうです。という訳で、全部で10数本のスポークを交換してもらうことになりました。
修理を待つ間、遅い昼食をとる事にしました。聞けば、一番近いのはお店の向かいにあるCoCo壱番屋だそうです。早速向かいました。ジョンが頼んだシーフードカレーの大盛り、写真では分かりずらいですがびっくりするほどの大きさです。しかし体の大きなジョンは顔色一つ変えずに、4辛の大盛りをぺろりと食べました。
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そろそろかな、と思いながらお店に戻りました。件の女性が作業の真っ最中でした。素晴らしい技術、沢山のスポークの交換作業を黙々と、しかし時々訪れる常連客の相手もしながら、こなしています。その技にはほれぼれするような職人魂を感じたのでした。
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お店に滞在すること約1.5時間、やれやれ3時過ぎには無事に全部のスポークの交換とついでにリアディレーラーの調整もして貰って修理を終える事ができました。しかし、故障が分かったのが高知市であったこと、そこで絶妙のショップに出合ったことなど幾つかの幸運に助けられてピンチを脱出することができました。盛んに感謝の言葉を繰り返す二人に、“ODAISHISAMA”だよと言って笑って返しました。

少しだけ時間は過ぎましたが、まだまだ今日の予定をこなす時間はあります。
16時過ぎそろそろ夕闇が迫る頃、第35番清瀧寺に着きました。こちらのお寺も山の上にあり、その参道は激坂の上に細い道を車が沢山来ますので押し歩きを入れながらそれでも大変でした。
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16時半、お参りを済ませました。
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駐車場の隅に置いた自転車を見降ろします。
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ここから宿のある第33番雪蹊寺までは16kmの道のりです。
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晩秋の陽はつるべ落とし、途中で直ぐに真っ暗になりました。
“こうしていると子供の頃自転車で遠出して真っ暗になって家に帰った頃を思い出すね。”と自分が言います。
“それで親に叱られたんだよね。”とジョンが返します。
こうして真っ暗な道を3台の自転車を連ねて宿を目指したのですが、今日の大きなピンチをしのいだという高揚感か何故かその暗さも、ひんやりとする寒さも気にならずにひた走りました。

5時半頃、無事に宿に到着しました。少し遅れる旨の連絡はしてありましたので、快く迎えて頂き早速お風呂で冷え切った体を温めて慌ただしい中でもありましたが夕食と、無事に一日が終わりました。
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こちらの宿の名物、サラダの様に見えますが下にはカツオのたたきが敷き詰められています。
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後日自宅に帰ってから行きつけのショップで今回の修理の事を話したところ、店主は“自分は預かりになりますね。”との話でした。つくづくあの時の職人魂とそうしたお店に出合った幸運を嚙みしめたのです。
走行距離77.7km 総上昇量473m

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# by don-francisco | 2016-12-02 08:49 | 四国遍路2016(第2回区切打ち)
2016年 11月 29日

別れ、そして又出会い(27番~29番)

(11月2日)
遍路6日目となりました。綺麗な朝、最初の2日を除いて好天が続いています。
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朝6時からお勤めがありました。宿坊に泊まると必ずお勤めがありますが、サンチャゴ巡礼の修道院に泊まると大体ミサに出る事を進められるのと似ています。
食事の後昨夜のカナダ人(名前を旦那の方をジョン、奥さんをメアリーとしておきます)は昨日うち漏らした25番津照寺に戻ってお参りすると言います。自分達の今日の予定はまず第27番神峯寺を打ってから第28番、29番まで打ち、南国市(高知市の手前)まで行く予定ですが、第27番は“まっ縦”と言われる遍路転がしの難所です。麓からお寺までがとても急こう配になっているのです。ですので、タクシーを予約してあり麓に自転車を止めてタクシーで登る予定にしてありました。
“もし良かったら一緒に乗っていきませんか?”と誘い、“自分達はゆっくり行くからもし追いつける様だったら来てくださいね”と言って一旦お別れしました。
タンデムは二人で力を合わせて漕ぐ乗り物ですが、メアリーの方が足を痛めているらしくその分ジョンが大変そうなのも気になりました。追いついてくれるといいなと思いながら後ろ髪を引かれる思いで道を進めました。
途中の畑にサトウキビが植えられていました。和三盆は香川県の名産ですが、高知県でも作る人がいるのでしょうか。
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土佐湾が綺麗に見えます。
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吉良川という町を通りました。こちらの街並みは風致保存地区というらしいですが、なまこ壁に突き出た軒の様な構造物が特徴らしいです。雨の多い土佐地方ならではの工夫なのでしょうか。
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今頃どの辺りかなと気になりながら、彼らが追いつくのを待ちがてら街中を自転車で散策しました。
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10時前、奈半利の街中にパン屋さんがありコーヒーも飲める様でしたので立ち寄りました。こうしてぶらりと立ち寄れるのもきままな自転車旅の良いところです。ここでコーヒーを飲みながら気になっていた2人が今どこらへんにいるのかショートメールを送ってみました。
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23士のお墓がありました。23士とは幕末に尊王攘夷を唱える武市半平太に呼応して立ち上がったこの地域の若い武士達が藩内の意見が十分に熟しておらず反逆者として切腹をさせられた23人の若者たちの事を偲んで地元の人が今でも崇めているものです。前回は時間がなくて立ち寄れませんでしたので、今回は立ち寄ってみる事にしました。
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今日の日本の繁栄の影にこうした若者の命の犠牲があった事を忘れてはならないとの思いで胸を熱くしながら少しだけ佇んでいました。
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10前にタクシーの会社に着きました。ショートメールを見るとメアリーから回答が入っていました。“今10時10分、奈半利のパチンコ屋の前を通り過ぎたところです。”すぐそこまで来ていました。随分頑張ったのでしょう。“では橋を渡った信号のところで待っているから”と電話で伝えて、橋のところまで出て待ちました。
来ました、来ました。遠くに二人の姿が見えます。
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よく頑張ったものです。
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取りあえず二人の健闘を称えつつ再会を喜び合いました。
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早速タクシーに4人で乗り、まっ縦を登り第27番神峯寺をお参りしたのです。
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その名の通り急こう配の連続で自走で登らなくて良かったと胸をなでおろしました。タクシー会社の人も坂道の上り下りでエンジンがすぐダメになるとこぼしていました。(前回自分一人の時は麓に荷物を残して空身でしたが自走で登ったのを思い出しました。)
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11時前にお参りを済ませて、無事タクシーで降りました。(こちらもそうですが、山の上にあるお寺では納経所で“車ですか?”と聞かれます。“はい”と答えると駐車料金を請求されますので心の準備が必要です。)
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ここから先は彼らが追いついてくれたので4人での自転車旅となりました。2人旅も良いのですが、4人ではしるのは又楽しいものがあります。
“これは何か知っている?”と聞いたら、“ツナミの避難場所”と答えてくれました。東南海地震に備えてこの様な立派な構築物が建てられているのですね。
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お昼の時間になったので、“何を食べたい?”と聞くと“任せる”と言いますので、チェーンのうどん店に入りました。丁度お昼時で混んでいましたが、お手頃値段で美味しいうどんが食べられて喜んでいました。(さっきのタクシー代をシェアするというのをお接待だからと断ると、今度はお接待だからとうどん代を払って頂きました。)
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ここ安芸市にはサイクリングロードがあった筈です。前回は走れませんでしたので今回こそはとうどん店で店員さんに入り口を尋ねたところ余り詳しくはない様でしたが、それでもお店の外にまで出て一生懸命説明してくれました。
サイクリングロードは最初は堤防の横を走ります。
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その内だんだんとサイクリングロードらしくなってきました。聞けば電車の廃線になった軌道跡を活用しているのだそうです。
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青い土佐湾を眺めながらのサイクリング、とても気持ちの良いものです。
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展望所があったので休憩しました。
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琴が浜。メアリーによれば“昨日走った室戸岬までの景色は素晴らしかったけど、ここも素晴らしい”と言います。確かに同感です。
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サイクリングロードはさらに続きます。
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トンネルもありました。
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こうして快適なサイクリングは約20キロ位続いたのでした。
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国道55号線に出てすぐに「無人島長平の墓」という看板がありました。漂流譚の好きな自分としては通り過ぎるわけには行きません。早速立ち寄ってみました。
長平は18世紀末の人、この地から船出して難破し絶海の孤島鳥島で一人13年間、アホウドリを主食として生き延びて後から流れ着いた他の人達と流木を組み立てた船で無事に帰還を果たした日本のロビンソンクルーソーです。
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後の時代のジョン万次郎の先駆けともいえますが、遠洋航海に適した船の建造を禁止した幕府の鎖国政策の犠牲者でもあります。それにしても素晴らしい精神力、忍耐力には感動しました。カナダからの二人もうなずいていました。(ジョンの方は、万次郎の事は知っている様でした。)
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3時過ぎ、第28番大日寺につきました。
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早速お参りをします。
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ここも少し激坂を登ったところにありますが、こじんまりとした良いお寺でした。
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苔も綺麗でした。
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ここから次の第29番国分寺までは長閑なたんぼの景色の中を進みます。生姜畑、しょうがは高知県の特産物です。
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メアリーが突然言いました。
“とっても素敵。自分達の国ではこの花コスモスっていうんだけど、すごく綺麗!”
“本当に、日本でもコスモスだよ。”と答えました。
国は違っても感動する気持ちが通うのは嬉しい瞬間です。
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4時半、少し薄暗くなってくるころ第29番国分寺に着きました。
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屋根が茅葺なのでしょうか、とてもしっとりとした良い雰囲気のお寺でした。この辺りに来るとあれほどいた団体遍路も何故か姿を消して静かにお参りができました。
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一緒に般若心経を唱えるのですが、上手に読みますので手元にある紙を見せてもらいました。インターネットでとったのだそうですが、般若心経が漢字とローマ字、そしてその意味が英語で書かれていました。なるほど、中々優れものです。
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ワンコもお行儀よくご主人様のお参りを待っていました。
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そしてその晩は自分達の予約しているビジネスホテルに部屋を予約して一緒に泊まる事にしました。部屋は残念ながら2人部屋が空いていなくて1人部屋を2つになってしまったのが気の毒でした。
“食事はできますかか?”と聞けば、ホテルの“食堂は団体さんが沢山なので7時以降でないと用意できません”、とやる気なさそうな従業員の態度です。運よく隣にコンビニがありましたので、それではとめいめいに好きなものを買って部屋食にする事にしました。あとで食堂を覗いてみると、工事関係者と思しき沢山の人達で賑わっていました。昼間から気になっていたのですが、この辺り随分と道路工事が沢山あります。地方へのバラマキのお金がこういうところに使われているのかなと思いながらいましたが、ホテルまで関係者で占められていて一般の客(納税者でもあります)がコンビニ食で済ませなければいけない、という構造には“なんだかなぁ”と正直納得のいかないものを感じました。しかしながら、久々のベッドの感触は悪くなく1日のサイクリングの疲れもあってその晩もぐっすりと寝たのでした。
走行距離76.5km 総上昇量318m

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# by don-francisco | 2016-11-29 09:12 | 四国遍路2016(第2回区切打ち)
2016年 11月 25日

太平洋の絶景と出会いの始まり(24番から26番)その2

御厨戸から最御崎寺に行く途中でタンデムに乗った外国人のカップルとすれ違いました。ハローと言って手を挙げてすれ違ったのですが、それがこの先から続く出会いの始まりだったとはこの時はまだ知りませんでした。
最御崎寺は165mの山の上にありますので、自転車は遍路道の脇に停めてゆく事にしました。(因みに車の人は上まで登るスカイラインというのがありますので直接上まで行く事ができます。)
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12時半、参道を登ります。
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最初はゆるやかな登りです。道の脇にクワズイモが自生していました。南方の植物が自生している、暖かいんですね。
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段々と勾配が急になってきました。更には夕べ降った雨で石畳の面が濡れて滑りやすくなっていて歩きずらいです。
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勘弁してーと泣き言を言いたくなりましたが、今回は2本にしたウォーキングポールの効果絶大で一歩一歩激坂を登ってゆきます。ここで先ほどのタンデムの外人さん2人連れの男性と会いました。後ろから来る女性を待っている様でした。
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13時、登り始めて30分何とか登り切りました。
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第24番札所最御崎寺です。
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境内には色々と興味深い動植物がありました。これは“ヤッコソウ”。スダジイという木の根に寄生する寄生植物で、姿が奴に似ているからと発見者の牧野富太郎博士が名付けたそうです。高知県の天然記念物。
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今日の最大の難所をクリアしてそろそろと帰路に着くことにしました。
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室戸岬の西側に出たらさっきまで追い風だった北風がいきなり向かい風になりました。
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14時、一生懸命走ってきたのでお腹が空いてきました。丁度漁港の近くに漁協直営の食堂がありましたので入る事にしました。高知と言えばかつお、迷わず注文しました。藁焼きの香りがするとても美味しいタタキをどんぶりで頂きました。
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食事をしていると若者に声を掛けられました。“自転車で遍路されているんですか?”聞けばこの方も自転車で日本一周の途中なのだそうです。同じ自転車乗り同士で話が弾みました。装備品がほぼ同じというところも親近感がわきました。
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出発してから98日目、随分と長く走って来られたものです。
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写真を撮り合い、エールを交換してお別れしました。爽やかな若者、旅の安全を祈ります。
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15時、第25番津照寺を打ちます。
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今日の宿は第26番金剛頂寺の宿坊なのですが、このお寺も165mの山の上にあります。取りつきの坂道を少し登り始めたところでさっきのタンデムの外人さんに追いつきました。“どうしたの?”と話しかけました。聞けば、カナダから来たこのお二人、下に自転車を置いて登ろうとしたところ道を間違えてしまってまた降りてきたのだそうです。“泊まるところは?”と聞けばまだ決めてないと。“それじゃ自分達もここに泊まるから一緒に泊まれば?”実はこの金剛頂寺の宿坊は88か所の遍路宿中で最高位の人気を持つ良いお宿なのです。電話して聞いてあげたところ、食事も何とかするという事でOKを頂きました。ラッキーな事です。という訳で3台の自転車はえっちらおっちらと坂を登ったのでした。
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宿坊はお寺を更に上に登ったところにあり、又管理人の人はお寺の方におられたりで連絡に戸惑ったりしながらなんとか16時過ぎに無事に宿坊にチェックインできました。窓から太平洋が一望できます。さっき登った室戸岬も見えます。
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取りあえず荷物を置いてお参りすることにしました。こちらは若き日の弘法大師が修行された場所だそうです。お大師様の像も随分とお若いものでした。
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第26番金剛頂寺。これは大師堂です。
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6時からの夕食は豪華なものでしたが、折角の食事ですが遅いお昼を食べた自分達はあまり食べられなかったのが残念でした。同じテーブルを10人位で囲んで楽しい会話が弾みました。カナダ人も自分が間に入る形で会話を楽しんでくれたのも良かったです。
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走行距離73.1km 総上昇量469m

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# by don-francisco | 2016-11-25 08:49 | 四国遍路2016(第2回区切打ち)