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パコのサンチャゴ巡礼日記

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2017年 04月 07日

走る、詣でる、そして登るー52番~58番(後編)

道の駅を出てからひたすら196号線を今治に向けて走る。思い起こせば7~8年前、しまなみ海道の延長で逆方向から走った道でもある、感慨もひとしお。12時前、第54番延命寺に着く。34.4kmとはいえ、2時間半は掛り過ぎだろう。(と誰に行ってるんだか。)
今回もまた間違えて裏庭からのアプローチとなった。
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山門は今治城の門を写したとか、城は失われても門はお寺に守られて残ったということか。
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納経所の建物も取り壊されるはずの分校の校舎を移築して、瓦とかも信者の寄進でまかなったのだとか。信心深い土地柄を感ずる。
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山を埋める様な馬酔木の花が目を引いた。
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若い歩き遍路のカップルを見送る。若さ、そして二人の睦まじさがまぶしかった。
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次の南光坊までは3.4kmの道程、ふと小さな小川を見下ろせば鯉が背中を見せながら悠々と泳いでいる。鳥に背中を狙われはしないかと要らぬ心配をしつつ道を急いだ。
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12時半、今治市内に建つ第55番南光坊に詣でる。
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境内に芭蕉の句碑があった。“もの言えば くちびる寒し 秋の風”、もう少し寂しい印象の句と思っていたが脇の説明板碑によれば、“人の悪口を言えばそれが自分に帰ってくる”という教訓の句であるのだとか。今治、やはり愛媛県だけあって俳句の土地柄、新しい発見に感謝した。
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連れが納経をしている間に境内をフラフラする。駐車している車に面白いステッカーを見つけた。
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なるほど、そうですか。トイレに入ったら、こんな表示もあった。
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88トイレの会、どんな会なんだろう?東京からでも入会はさせて頂けるのだろうか?ここで一人のサイクリストに声を掛けられた。聞けば、一人でお遍路をしていると。その方がなんとサンチャゴ巡礼にもいかれているというのでさらにびっくり、暫くはサンチャゴの話しで盛り上がった。
さて、次なる泰山寺は3キロ先、平坦な道である。
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その先第57番栄福寺までは平坦な道のり、途中の道で歩き遍路の親子を見かけた。“写真を撮っても良いですか~”と大声で呼びかけると、間を取って歩いてポーズを決めてくれた。
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14時半、第57番栄福寺につく。こちらの住職は映画にもなった「ぼくはお坊さん」などの著作を持つ方である。(とは先の南光坊で出会ったサイクリスト氏の話ではあるが、素直にその言葉に丸のりした。)
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偶々居られた住職さんとサイクリスト氏の会話に交じらせて頂く形でいろいろと良いお話を聞く事ができた。さて、今日のお宿はといえ次なる第58番仙遊寺の宿坊である。問題はそこへ通じる道路、標高255mだのだそうだが、喘ぎ喘ぎ登る。
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件のサイクリスト氏も追いついてきた、聞けば今夜は同じく宿坊に停まるのだそうである。お互いにいたわり合いながら激坂を押し登りした。
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ここは山の上にもかかわらず温泉が湧くのだそうである。男湯を独り占めしてゆっくりと温泉気分を味あわせて頂いた。夕食は想像通りに精進料理であった。これじゃ明日の力でない…、などという不謹慎な言葉を心の中に封じ込めて有難く頂かせて頂きました。
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走行距離63.6km、獲得標高差464m




# by don-francisco | 2017-04-07 22:54 | 四国遍路2017(第3回区切打ち)
2017年 04月 06日

走る、詣でる、そして登るー52番~58番(前編)

(3月29日)
夕べ部屋からライトアップした松山城が見えたが、朝になって改めて眺めてみる。
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昨日も書いたが、ビジネスホテルもこうしたツーリングには良いと改めて実感する。7時からの朝食を終えて7時半に出発する。今日は今治まで7ヶ寺を回る予定だ。
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8時半、最初のお寺第52番太山寺は名前の通り山の上にあった。その場合は麓に自転車を置いてそこから歩いて登る。
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山門を潜れば国宝の本堂に至る。
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53番園明寺までは2.5km、桜はまだ早いが菜の花の香りが漂っている。


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9時過ぎに着く。
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大師堂の脇に有名なキリシタン灯篭がある。十字架とマリアをかたどったものだのだそうだが、いささか無理があるきがしなくもない。そもそも、キリシタンご禁制の時代にこの様なものを建立する事が実際に可能だったのだろうか?(と、心の中でつぶやいた。)
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ここから次のお寺第54番延命寺までは34キロある、海沿いの国道196号線をひたすら走る。
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途中の道の駅で一息入れる。サイクルオアシスなのだそうだ。飛行機輪行で困る事、それは空気を抜かないといけないこと。その後携帯ポンプで入れ直すのだが、空気圧が上がらないのでいつもパンクを気にしながらの走行になる。ここでポンプを借りてキチンと空気を入れ直した。
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(後編に続く)



# by don-francisco | 2017-04-06 18:16 | 四国遍路2017(第3回区切打ち)
2017年 04月 05日

旅のはじめは静かに始まったー48番~51番

(3月28日)
去年の春、丁度一年前から始めた四国遍路の区切打ち、自分に取っては2回目の、連れにとっては初めての結願を目指す旅が始まった。
朝、成田10時50分発とゆっくりな便で12時20分に松山に着く。2台分の輪行をほどいて14時準備完了、出発準備も随分と慣れてきた。

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今日は午後の3時間しか走る時間がないので、予定も前回終了した47番八坂寺の続きから51番石手寺までの4カ寺のみを打つ予定。
14時半、石手川を渡る。このところの寒波で桜にはまだだが、河原の菜の花が春を彩っている。
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15時、第48番西林寺に着く。
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第49番浄土寺までは直ぐ、15時30分に着いた。ここは前回自分の自転車遍路に付き合って連れ合いが歩いて何カ寺かを回った時のスタートのお寺になった場所だ。本堂は室町時代の建築、鎌倉時代の空也上人像など見どころの多いお寺だったが時間も気になるので先を急ぐことにする。
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第50番繫多寺までは2キロ弱、いつも道を間違えて行き過ぎてしまい地元の人に裏道を聞いて行く。進歩しない。
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石手寺までののどかな田舎道、こうした道標が歩き遍路にはさぞや助けになる事だろう。因みに、自分は予めルートラボで引いた道順をGPSに従って辿る方法をずっととっている。
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16時20分、今日の最後の寺石手寺に着く。石手寺は遍路の起源とも言われる衛門三郎の伝説の場所、それもあってか堂宇も心なしか立派である。これまでは殆ど人気のないお寺が続いていたが、ここだけは外国人と学生の団体で少しだけ賑わっていた。
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団体が去れば再び静けさが戻る。
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3時間で厳しいかと思っていたが、納経がスムーズに終えられたこともあって余裕の日程終了となったこともあり、門前の茶店で一息入れることにした。
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今日の宿は松山市内のビジネスホテル、前回道後温泉の旅館に宿泊して少しだけ冷たいあしらいを受けたのに懲りてこの選択となった。道後温泉はあくまでも観光客目当てと見られて、もうからない遍路相手の商売は敬遠されているものと見受けた。ホテル1階のレストランで気持ちよく地元の魚で夕食となった。
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この様にして第3回区切打ちの初日は静かに終わった。(と、この時は思った。実はこれがほんの序章である事を本人たちはまだ知る由もなかった。)
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走行距離26.8km 総上昇量114m


# by don-francisco | 2017-04-05 20:30 | 四国遍路2017(第3回区切打ち)
2016年 12月 04日

旅の終わりは輪行で戻る

(11月5日)
いよいよ今日で旅が終わります。
6時からお勤めがありました。この辺り四万十町は標高が大体300mほどありますので朝はとても冷えるのですが、厳寒の中のお勤めとなりました。
お勤めのあと朝食までの時間少しだけ境内を散歩してみました。
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いつもの様に自転車の無事を確認します。中に置けない時はどこかに地球ロックしておきます。
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今日の予定は10時の列車で高知まで行き、15時の飛行機で羽田に戻るというものですからゆったりとしています。8時半頃まで宿でくつろいでから、ゆっくりと駅を目指しました。
ひょっとして、と思い2人の泊まっている宿の前を廻って駅に向かうと、まさか!と思ったのですが丁度出発準備をしている2人がまだ宿の外にいました。
“やぁやぁ”と想定外の再会を喜び合い、今日の道のりを再確認しました。今日はここから70kmほど走って、第38番金剛福寺の手前で宿泊する予定です。たった4日間の事でしたが、お互いの心にとても深く暖かな思い出を作ってくれた出会いでした。後ろ髪を引かれる思いでお別れをして駅に向かいました。
9時半、駅で輪行終了。これで終わったんだという安堵感と一抹の寂しさを感じました。
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窪川の駅、高知まではここから特急で約1時間です。
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特急、空港バスと乗り継いで高知龍馬空港に着きました。何の問題もなく自転車を預けて、やれやれとお昼方々一息をつきました。
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自分達の搭乗機が来ました。久しぶりの787でした。
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途中機内でいびきをかいてしまったらしいのですが、隣席の連れ合いに注意されるまで気づきませんでした。やはりどこかそうとう疲れていたのでしょうか。
予定通りに羽田からリムジン、電車を乗りついで21時前には家に着きました。8泊9日の旅が終わりました。
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走行距離合計548.6km 総上昇量合計4,555m



# by don-francisco | 2016-12-04 20:58 | 四国遍路2016(第2回区切打ち)
2016年 12月 04日

激坂のラストランと涙の別れに泣く(第33番、34番、36番~37番)

(11月3日)
いよいよ今回の区切打ちの最終日となりました。
朝6時起床、自転車の無事を確認します。
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こちらのお宿は自転車を置く場所が街道に面したところなので、少しだけ不安がありましたが大丈夫でした。
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第33番雪蹊寺は宿の目の前です。昨日打つ予定だったのですが、時間的に厳しかったので今日の朝一に回しました。
「人生即遍路」、種田山頭火の碑がありました。
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昨夜の宿です。
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7時に納経所が空くのを待ってお参りしました。
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7時半、2人も準備完了の様ですので出発です。
元々の予定では今日は輪行で今日は青龍寺と清瀧寺を打ってから輪行で第37番岩本寺まで行く予定にしていたのですが、2人と一緒に走るのも今日が最後なのとこれまでの行程で結構走れそうだったのとで自走で行くことにしました。
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最初は昨日の夕方来た道を戻ります。昨夜は真っ暗で分からなかったのですが、コスモスが綺麗です。
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第34番種間寺は平地にあります。ありがたや、ありがたや。
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季節外れの桜が咲いていました。
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次の青龍寺を目指します。
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県道279号線から国道56号線に出て、仁淀川を渡ります。四国では四万十川が有名ですが、仁淀川もその大きさ、清らかさで最近は評判と聞いています。
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2人がお金を降ろすというので、7-11に寄りました。海外のキャッシュカードはこちらのコンビニのATMでしか使えないのだそうですが、四国ではもともとこちらのコンビニは少なかったので探すのに少しだけ苦労しました。(今は大分増えてきた様です。)
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宇佐湾が見えてきました。こちらはジョン万次郎が漂流する航海に出た港です。青龍寺には前方の橋を渡ってゆきます。
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こちらで寄ってみたい場所がありました。それは、万次郎と一緒に船出して遭難し、数年をハワイで過ごして万次郎と一緒に帰国した伝蔵、五右衛門兄弟の墓に詣でる事です。あまり遠い様でしたら時間の事もありスキップしようかと地元の人数人に聞きましたが、知らないと言います。自分達の偉大な祖先の事も地元の人にとってはもう過去の事になってしまっている様で少しだけ寂しさを覚えました。
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宇佐大橋の上から宇佐湾を望みます。万次郎好きの自分としては心に焼き付けておきたい風景です。
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10時前に第36番青龍寺に着きました。この階段、すぐ近くの明徳義塾に留学していた高校生朝青龍が足腰を鍛えたと言われる階段です。因みに、しこ名も青龍寺からとったと聞いています。
昨日ランチの大盛りを頼んで、照れ隠しに“お相撲さんだから”と言って笑ったジョンに、“昨日あれだけ沢山ランチで食べたんだから、お相撲さんの稽古と同じにこの階段を走って登らないといけないね”と冗談で笑わせました。
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第36番青龍寺を打ちます。
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本尊は波切不動明王だそうですが、立派なお不動産が立っていました。
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次の第37番岩本寺はここから60キロ先です。秋の陽はつるべ落とし、明るいうちに着けるでしょうか。最初は浦ノ内湾の南側を通る予定だったのですが、高低差の少ない北側の道にしました。それでも結構なアップダウンがありました。
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11時、浦ノ内トンネル通過。

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入り江に臨む場所で小休止しました。ここで今日の宿を決めてない2人に同じ宿坊を予約してみる事にしましたが、生憎一杯と言う事で近くの旅館を予約しました。
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12時、須崎に到着。お昼をどうしようと考えていたところ大きなショッピングモールの中にすきやがありました。2人に聞くとすき焼きは好き、と言いますのでこちらでお昼にする事にしました。(後日、帰宅後にテレビで須崎市はB級グルメの鍋焼きラーメンが有名と聞いて、B級グルメ好きの自分としては大いに残念な気がしました。)
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そんな事も言っていられません。今日の最大の難関がこの先に待ち構えているのです。
須崎から土佐久礼に抜けるまでにはいくつかのトンネルがあります。かわうそトンネル、かわいらしいネーミングですがこの辺りで日本かわうそが最後に目撃された場所らしいです。

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角谷トンネル。
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焼坂トンネル、側道のない1000メートルはキツイものでした。
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土佐久礼を過ぎるといよいよ今日最大の難所、七子坂を登ります。
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6キロで300メートルの登りですので、平均斜度5%と考えればそれほどでもないのですが大きな荷物を抱えた2人にはさぞや厳しい事と思いながらゆっくりと登りました。
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この道路は嘗てはメインの街道でしたが、下に見える高速道路が開通してからは通る車も少なく走りやすい道となっています。
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登る事1時間、ようやく頂上に着きました。
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後は薄暗くなり始めた道を一気に下って、第37番岩本寺を目指しました。
英語の地図を探している2人に途中の道の駅で聞いてみましたが日本語の地図しかありませんでした。今日で最後になるので、餞別も兼ねて途中の補給食にと地元名産の芋ケンピをあげました。
16時過ぎに岩本寺に着きました。
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これで自分達の今回の区切打ちは一旦終了です。
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お寺の中でパスポートなど貴重品の入ったナップサックを置き忘れたというジョンに一瞬肝を冷やしましたが、すぐに見つかって胸をなでおろしました。その後は、2人を宿まで送り届けてお別れ。さよならを言うと目を潤ませるメアリーにこちらもうるうるきそうで辛かったです。しかしこれも一期一会、“いつカナダに来るんだ?”と何回も聞かれますが、“その内にね”と言って名残尽きない別れを惜しみ合いました。

岩本寺の宿坊では、遅く着いたので少し慌ただしかったのですがお風呂済ませてから夕食。同席の高齢者男子が大声で道中の事、健脚自慢の事などをわめくなかで落ち着かない気分ではありましたが、気持ちよい給仕を受けてこころ静かに頂きました。(しかし、こうしたマナー違反の高齢者男子遍路は何とかならないものでしょうか…、といつも思います。)

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夕食の後は部屋で今回の遍路の事、今日の厳しかった道中の事などを話しているうちにいつの間にか眠ってしまっていました。これで長い様で短かった今回の自転車旅も終わり、明日は窪川の駅から輪行で高知経由帰宅する日です。

走行距離83.1km 総上昇量682m


# by don-francisco | 2016-12-04 06:37 | 四国遍路2016(第2回区切打ち)